英語辞書の推薦書

imaizumisho

随時更新していきます。(  )は追加日です。

英和辞典

『ウィズダム英和辞典』(三省堂)第4版: 2018年

職場では長らくウィズダムを使っている。献本でよくいただくからである。これまた使っていて不満はない。意味だけでなく語法を調べるのにもっぱら使う。(2024/3/5)

『コンパスローズ英和辞典』(研究社) 2018年

新しい辞書で、核となる語義のイメージから単語の全体像を捉えることを売り文句にしている。語源を使った英単語帳が量産された時期でもあり、単語学習の新潮流をうまく取り入れた感じがある。私は他の辞書と比較するためにたまに引くぐらいだが、高校までで学習するような事項を検索すると他の辞書と掲載順が違っていたりして面白い。(2024/3/5)

『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)第6版: 2022年

英和はジーニアス、私にとって、辞書は昔からそうである。家で使うのはずっとこの辞書で、この辞書に不満を持ったこともない。2022年に改訂され、コロナ関連の話題や instagram などの新語が追加された。宝探し的に英語史のコラムに出会えたりするようにもなった。(2024/3/5)

英英辞典

“Longman Dictionary o Contemporary English (6E)”, Pearson Japan, 2014

英英辞典はロングマン。学習者用にもっともおすすめの辞書である。語義を調べるときは私はまずこの辞書を引くことが多い。英単語帳を勉強するにしても、基本的にはすべての単語をこの辞書で調べて、語義を書き入れるようにしている。単語の正確な意味と用例を最短距離で身につけるには、いまだこれ以上の方法はない。(2024/3/5)

“Merriam-Websters Advanced Learner’s English Dictionary” 2017, Meriam-Webster Inc

米国の辞書で、学習者向けに作られている最も使いやすい辞書である。単語の説明は簡潔で的を射ているので、ロングマンと並んで語彙学習の際、最も役に立つ。例文や用例が青字で語義以上のボリュームで紹介されるのも特徴である。その分語法や用法の指摘は少ない。(2024/3/5)

“Webster’s New World: College Dictionary”, 5th Edition, 2021, Houghton Mifflin Harcourt

紙の辞書としては最大級の大きさで、気軽に持ち運べるものではない。値段が安かったのと内容が気に入ったのもあり、私は2冊購入し家と職場の両方に置いている。調べたい単語がこの辞書でも載っていないことはまずない。ほとんどすべての単語に、時に印欧語幹に遡るまで語源情報が付いており、複数の辞書を引く手間も省ける。類義語のニュアンスを説明している部分もわかりやすい。高いレベルで英語を使う母語話者に向けて作られている辞書なので、語義の説明は最低限だが、高度な英語力を身につけるには手元に置いてあると心強い。(2024/3/5)

類語辞典

“Collins English Thesaurus” 2019, Collins

英国の辞書出版社で上記 Oxford と並んでよく使われる Collins の類語辞典である。ペーパーバック版は安いが、落丁が多く私は2回取り替えた挙げ句、ハードカバー版を購入した。収録語数は上記の Oxford Paperback Thesaurus よりやや減るが、一般的な使用ではほとんど問題ない。(2024/3/5)

“Oxford Paperback Thesaurus” 4th Edition: 2012, Oxford University Press

私にとって、語源辞典と類義語辞典を使わない英語学習は考えられない。英語の語彙の最大の特徴がその類義語の豊富さである。そのボリュームを味方につけて、正確で幅広い英語表現力を身につけるのに類義語辞典は絶対に必要である。あと、私は単語マニアなので、とりあえず類語辞典を読むのが楽しい。最も手軽に入手できるこの Oxford のペーパーバック版は、やや文字が小さいが十分すぎるぐらい単語を収録している。(2024/3/5)

語源辞典

“Oxford Dictionary of English Etymology” 1966, Oxford University Press

Oxford といえば、英語辞典の最高峰と言いたいところだが、この大型の語源辞典は、期待外れのところも多かった。私は1万円ほどするこの辞書を注文し、わくわくしながら到着を待っていたのだが、内容的には上記 Chambers の方がよっぽど詳しく語源を述べてくれていたので何やらさみしい気分になった。大分値段が安いペーパーバック版が出ているので、多くの人はそちらで十分だろう。ラテン語幹までは調べられるが、上記 Chambers と違って、こちらは印欧語幹への言及はほとんどない。(2024/3/5)

“The Cambers Dictionary of Etymology” 1988, Cambers

古くは “Barnhart Dictionary of Etymology” という名で知られた語源辞典である。私は英語学習をする際、この辞書を引かずに1日を過ごすということがほとんどない。とにかく最もよく使う辞書の一つである。語源辞典によく見られる略語や記号をあまり使わず、説明的に語源を述べているのが特徴である。収録語も多く、印欧語幹まで言及してくれることも多いので、語源好きでも満足できる。

“The Concise Oxford Dictionary of English Etymology” 1993, Oxford University Press

上記 “Oxford Dictionary of English Etymology” (1966) のペーパーバック版である。語源辞典ならではの略語や記号を多用して、文字も小さいが、語源辞典としては必要十分である。収録語数や内容も、上記大型版と実際のところほとんど変わらない。気軽に手に入るので、まず最初に持つ語源辞典としておすすめ。(2024/3/5)

Danner, Horace Gerald, “A Thesaurus of English Word Roots” 2014, Rowman & Littlefield

通常の語源辞典は現代語を見出し語に語源を「遡る」方向へ調べるのだが、こちらはギリシャ語・ラテン語の語幹から調べ、そこから派生した現代語をまとめて紹介する辞書である。大型であるが、同語源の本を一気に調べ上げるのに重宝する。特に仕事柄、教材作成においてはよく使う辞書である。次の Watkins や Shipley のように印欧語幹から調べる類いではなく、あくまでギリシャ・ラテン語幹を題材にしている点に注意である。(2024/3/5)

McPherson, Fiona (2018),“Indo-European Cognate Dictionary”, Wayz Press

Watkins (2011) が印欧語幹から派生した英単語を主にまとめて紹介してくれるのに対し、こちらは各現代語でどのように用いられているかが説明される。ゲルマン語・ロマンス語だけでなく、その他あらゆる語派での同族語が一気に示されるので、語学好きにはたまらない。著者は学術的使用に耐えられるものではないと釘を刺しているが、趣味の語学用としてはたまらなく楽しい。(2024/2/26)

Shipley, Joseph T. (1984), “The Origines of English Words A discursive Dictionary of Indo-European Roots” The John Hopkins University Press

Watkins と同じく、印欧語幹から現代語の単語を列挙した古典語→現代の派生語と調べる辞書である。縦横無尽に単語の使用例や単語に関するエピソードを並べ、古今の英語の実例も豊富に引用される。上記 Watkins と異なる説が採用されていることも多いので、私はこの2冊を並べて使用するようにしている。(2024/2/26)

Skeat, Walter W. “An Etymological Dictionary of the English Language” 2005, Dover Publications, Inc

「Skeat の語源辞典」として有名な一冊である。初版は1910年と語源辞典の中では年季の入った方だが、いくつかの出版社が新版を出している。この語源辞典のいいところは、古英語や中英語の実例を意味と共に示してくれている点である。印欧語族の同族語への言及も適宜なされるので、真の語源好きなら十分に楽しく使えるだろう。(2024/3/5)

Watkins, Calvert (2011), “The American Heritage Dictionary of Indo-European Roots: 3rd Edition” Houghton Mifflin Harcourt

辞書にしてはかなり薄い本だが、印欧語幹から現代語の派生関係を調べるために最重要の辞書である。現代語から引くのではなく、印欧語幹から引くのがポイントである。どの項を読んでも同じ語幹から驚くほど多様な語彙が派生しているのに圧倒されること請け合いである。(2024/2/26)

記事URLをコピーしました