【エッセイ】それが、語学の苦しみ――語学の天才M先生のこと
imaizumisho
やるせな語学
2019年から2020年にかけて存在した語学サイト、『やるせな語学』をリニューアルして再スタートすることにしました。
扱うテーマは今回も語学全般についてです。
私の英語についての主な関心事は、英語の発音、綴り字、英語史です。世界の英語のバリエーションにも興味があります。最近は特に古英語の勉強に力を入れています。
英語に限らず、ヨーロッパの古典語や現代語を幅広く勉強することも続けています。これらの語学は、現代社会において絶対的な価値を持ちつつある英語という言語を相対化するための視点を与えてくれるものです。そして、夜空の星を結んで星座ができるように、様々な言葉がつながっていって一つの大きな意味を獲得していくのを観察するのはとても面白い。
だから語学はやめられません。これまで学習したことのある言語は、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロシア語、古典語では古典ギリシャ語、ラテン語、古英語です。
現在はこれらの経験を生かして遙かなる印欧祖語から言葉が歩んできた道をたどることに面白さを見い出しています。
今後も自分の興味がおもむくまま、言語の世界を旅していこうと思います。
思い描く理想はいつだって輝かしいものですが、語学のほとんどは苦しみの連続です。何かがわかるようになるということは、その先に遙かに多くのわからないことが立ち上がることを意味します。どこまで行っても、語学はやるせない。それでも、そのやるせなを受け止めて、抱きしめて、言葉が描き出す表情に寄り添った言語学習をしたいと思っています。
このサイトではそのような学習の中で、他の学習仲間の人にとって役に立ちそうな情報を私が知る限り、道しるべの記録のように残していこうと思います。