ロマンス語学・ロマンス語史に関する推薦書

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随時更新していきます。(  )は追加日です。

伊藤太吾『フランス語・イタリア語・スペイン語が同時に学べる単語集』(ナツメ社)

タイトルの通り、ラテン語由来のロマンス諸語の語彙が並列されて並んでいる単語集である。所々、語源となった古典語や関連する英単語も指摘してあって、語源好きにはたまらない一冊になっている。ただ、これを使って、実際にこの3言語を同時に学ぶ人がどれだけいるかはわからない。3つのうちどれか一つが分かる人が、「他の言語ではこうか。ふ~ん」と思いながら読むぐらいがいいのかもしれない。全ての単語に例文やコロケーションが3言語でついているので、見比べると結構面白い。配列はフランス語のアルファベット順になっているので、イタリア語・スペイン語学徒は、そこのところは黙って受け入れるしかない。(2024/2/25)

島岡茂 (1974), 『フランス語の歴史』大学書林

薄い本だが、俗ラテン語からフランス語への変化を一望できる。ロマンス語の中でも、とりわけフランス語的といえる特徴がしっかりと記述されている。最初に読むフランス語史の本としておすすめ。他言語の言語史と比べてみても面白い。(2024/3/16)

ジュゼッペ・パトータ著、岩倉具忠監修、橋本勝雄訳 (2007)『イタリア語の起源 歴史文法入門』(京都大学学術出版会)

もしあなたがイタリア語とラテン語を学んだ(もしくはどちらかを学んでどちらかへすすみたい)なら、これである。ラテン語が現代イタリア語へと姿を変えていった課程をわかりやすく解説してくれている。専門書の風格をまとった本ではあるが、言語の学習経験がそれなりにあるなら読むのに大きな苦労はないだろう。(2024/2/25)

町田健(2011)『ロマンス語入門』(三省堂)

ラテン語をスタート地点とし、現代ロマンス諸語がいかにそこから派生したか、そしてそれらがどのような特徴を持つかを明らかにしてくれる。スペイン語・イタリア語・フランス語だけでなく、多くのロマンス語について基礎的な事項を知ることができる。巻末の読書案内・語学教材案内が非常に充実している。(2024/4/24)

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フランス語
イタリア語
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印欧語全般

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